特集


新刊書籍

2023/5/22

未来へつなぐ日本の記憶 高崎線と沿線 高崎線、両毛線、八高線、信越本線(高崎~磯部)、上越線(渋川)、長野原線、足尾線、秩父鉄道、上信電鉄、上毛電気鉄道

本書では高崎線を中心に沿線の国鉄、私鉄についても掲載。高崎線では80系電車が上野との普通電車で活躍し、旧型客車も多い時代。信越本線や上越線と直通する特急、急行、準急が行き交い賑やかだった。昭和30年代から50年代の写真で、上越新幹線はもちろん開業前。特急「とき」を筆頭に在来線の上越線最盛期で、高崎線は信越本線碓氷峠をアプト式で越える優等列車を含めて、その通り道の役目を果たしていた。
撮影者の篠原力氏は大宮在住ということで、特に高崎線の写真が多い。近所で撮影されてきた歴史を感じるこまめな写真記録が、この写真集に反映されており、雪国からの上り列車を牽引するEF58に雪が付着するなど、季節の風物詩的な写真もある。
一方で、長野原線や足尾線の写真を見ると、今では貴重なシーンが写る。長野原線は現在の吾妻線。写真当時は非電化で、蒸気機関車牽引による80系電車の準急が入線。蒸気機関車や蓄電池を載せた簡易電源車を連結して東京と直通させる意地を感じる光景だ。そして、足尾線の写真とともに、現在はダム建設によって消えた在りし日の鉄道風景が記録されている。
上信電鉄、上毛電気鉄道の写真では、写る車両の多くは現在引退済。しかし、上信電鉄デキ1形や上毛電気鉄道デハ101は今も現役であり、群馬県の鉄道遺産への理解を感じる。そうした古参車が日常的に走っていた当時の写真を掲載しており、当時の雰囲気を味わっていただきたい。

2023/5/18

鐵道・文化漫遊記抄 ≪下巻≫

2020(令和2)年2月に『鐵道・文化漫遊記抄(上巻)』を出版した。日本全国を鉄道旅行記で綴ったものであるが、出来るだけ紀行文を排し、著者が撮った写真と拙い絵でビジュアルにしたつもりである。今様に言えば「東日本乗り鉄日誌抄」というところであろう。
下巻は、もともと上巻に納めるつもりだった東京周辺部(関東周辺部と称す)が、誌面の都合で下巻にずれ込んだため、下巻がずいぶん部厚いものになった。というより、著者の生活本拠地が東京周辺部であるため、紹介したい箇所がアレもコレもと増えてしまい、限られた頁数では到底納まり切れなくなった(そのため下巻の発刊が大幅に遅れる結果となった)というのが本音である。鉄道は文化文明の一分野である。「鉄道・文化漫遊記」としたのは、鉄道に乗ってその他の分野の文化を見に行ったと云う実証的意味の強調である。「鉄道旅、文化漫遊記」と解して下さって結構と思う。(著者まえがきより)

2023/4/25

昭和末期~平成のバス大図鑑 第2巻 京成バス

京成バスは1999(平成11)年2月に京成電鉄のバス部門を分社化して設立、2003(平成15)年10月から営業を開始しています。路線バス事業では東京都内の足立区・葛飾区・江戸川区から千葉県北西部の京成電鉄・北総鉄道・JR東日本沿線を主な営業エリアとし、高速バス路線や成田空港発着路線も多数運行しています。京成電鉄では1990年代後半からバス事業を営業所単位での地域分社化を実施しており、現在では京成バスの他、ちばフラワーバス、ちばレインボーバス、ちばシティバス、ちばグリーンバス、京成タウンバス、京成トランジットバス、京成バスシステムに分社化されている。本書は「昭和末期~平成時代」の約30年間に登場した京成バスの全型式を年代順にオールカラーで紹介。「バス大図鑑シリーズ」の第2巻です。

2023/4/19

発掘写真で訪ねる 川崎市古地図散歩 ~明治・大正・昭和の街角~

神奈川県内で3番目の都市として川崎市が誕生したのは1924(大正13)年7月。その後の合併により市域が拡大し、1939(昭和14)年3月に現在の市域が形成されている。その後、1971(昭和46)年8月には札幌市・福岡市とともに政令指定都市になり、その際に川崎区・幸区・高津区・中原区・多摩区の5区が誕生し、1982年には分区により宮前区と麻生区が誕生して現在の7区となっている。江戸時代初期の1623年に東海道の川崎宿が設けられたことから多摩川の渡し場として賑わい、明治以降は近代工業の誕生で工業地帯として発展を遂げた一方で、内陸部は都市近郊の農村として発展、さらに高度経済成長期以降はニュータウンとして開発が進められた。本書はそのような多様性をもつ川崎市について、主に昭和初期から昭和末期までの地図と明治・大正期の地図をみながら歴史の歩みを辿るものである。

2023/4/17

小田急電鉄~2000年代の写真記録~

小田急電鉄の通勤型車両と特急用車両について、2000年代以降に撮影された写真(1990年代を一部含め)を中心に美しいカラー写真200枚以上を掲載。通勤型車両は1000形・2000形・3000形・4000形・5000形・2600形・旧4000形・新5000形・8000形・9000形と事業用車両のクヤ31。特急用は3000形SE・3100形NSE・7000形LSE・10000形HISE・20000形RSE・JR東海371系・30000形EXE・50000形VSE・60000形MSE・70000形GSEが勢揃い。他に地下鉄からの乗り入れ車両東京メトロ6000系・06系・16000系、JR東日本E233系も登場します。

2023/3/27

名古屋鉄道1960年代~70年代の写真記録

1960~70年代の名古屋鉄道は、全国初となる特別料金が必要としない冷房車の5500系、そして展望席を設けたパノラマカーが登場している。しかしその一方で支線区には戦前の木造車や半鋼製も多く残っていたが、3700系シリーズに車体更新され、それらの車は淘汰されていく。
また名古屋本線に接続する架線電圧600Vの支線区は電車が直通できるように1500Vに昇圧され、新名古屋駅から各方面に直通特急が走るようになり、支線区の観光地に向けてと、本線の都市間連絡に座席指定特急が登場したのもこの頃。
残された600V線区の瀬戸線や揖斐・谷汲線は昇圧された線区や本線系から半鋼製電車が改造転用され車両の体質改善を行っている。路面電車も古い木造単車が残っていたが、岡崎市内線は起・高富線に続いて少ない投資で輸送力増強が出来るバスに置き換えられ、岐阜市内線は北陸鉄道金沢市内線廃線による余剰車で体質改善が図られた。美濃町線は田神線の建設と複電圧車モ600形登場で新岐阜駅へ乗り入れるようになる。
70年代前半までは施設の更新による直通運転が主であったが、70年代後半からは知多新線・瀬戸線栄町乗入れ・豊田線など新線建設でさらなる飛躍を遂げることになる。

2023/3/24

1970年代~80年代の鉄道 第1巻 国鉄列車の記録【東日本編】

筆者が鉄道出版社勤務からフリーカメラマンに転身したのは1979年初頭のことだった。前年の1978年、国鉄は経営活性化の旗頭として特急列車のヘッドマークを「絵入り」に変更したため、全国規模の国鉄特急列車ブームが到来した。巷にはオーソドックスな鉄道写真集から幼児向け写真絵本に至るまでの出版物が氾濫し、国鉄特急の写真需要が増大していた。筆者もその恩恵に浴することになり、国鉄が民営化される1987年までの8年間は、全国に四通八達する国鉄列車を始めとする鉄道の撮影に邁進した時代だった。
かねてから、当時のアーカイブスを写真集にする企画を模索してきたが、今般、写真集として出版することとなり、その第一弾として本書「1970年代~80年代の鉄道 国鉄列車の記録 東日本編」を上梓することとなった。膨大な作品群を撮影地域に区分して、国鉄列車 東日本編、北海道編、私鉄列車 北海道・東日本編、国鉄列車 中部編の順で続刊予定。
この時代の主力感光材料がプロから絶対的な信頼を得ていた高解像度で退色に強い「コダック・コダクローム64(KR)」だったことも功を奏し、40余年の時空を超えて鮮明なカラー作品として再現することができた。

2023/3/7

京浜急行電鉄1960年代~70年代の写真記録

第二次世界大戦後に東京急行電鉄から分離するかたちで発足した京浜急行電鉄。東京、川崎、横浜と三浦半島の沿岸に点在する行楽地を結んで展開された路線には創業当初、前身となった会社が昭和初期に製造した電車群が運用された。ゆったりとした大きさの窓が印象的だったデハ230には、後に登場した高性能車に伍した電車としての美しさがあった。
日本が高度経済成長期に入ると大量輸送を支えるべく、高性能なロングシート車が主力として台頭した。初代1000形は19年間の長きに渡り製造され、都市間輸送の速達列車から支線区の普通列車まで、活躍の場を広げていった。また三浦海岸、逗子等の行楽地に向けては列車名を掲出した特急列車が運転されて沿線に花を添えた。夏休み期間中には、三浦半島の海水浴場へ向けた期間限定の特急が運転された。昭和30年代当時、冷房装置はまだ京急電車に浸透していなかったが海で一日遊んだ後、若干気だるい体で乗り込んだ品川行きの特急列車で、開け放った窓から流れ込む風は心地良かった。
東京と横浜を結ぶ民鉄黎明期の電車から車体塗装をまとった初期の高性能電車が共存していた京急の発展期は、趣味人として非常に興味深いひと時だった。本書はそうした時代の写真集である。

2023/2/21

京急電鉄 ~1990年代以降の写真記録~

人気の路線、京急電鉄の1000形(初代)以降の電車を紹介。1000形(初代)、600形(3代)、700形(2代)、800形(2代)、1500形、2000形、2100形等が駆け抜ける京急沿線風景を堪能できます。また京急線内を走る都営地下鉄・京成・北総の車両、京成線・北総線内を走る京急の車両も掲載しています。

2023/1/26

発掘写真で訪ねる 千代田区・中央区・台東区古地図散歩 ~明治・大正・昭和の街角~

千代田区・中央区・台東区の三区は東京23区の中でも有数の古い歴史を持つ。しかし、いま生きている世代にとって一番馴染みのある昭和戦後時代が消えているのは、時の流れとはいえ、感慨深いものであった。
著者が青春時代に馴染んだ三原橋地下街は埋め立てられ、その一部は通行人が一休みできるポケットパークになっていた。地下街は、三十軒堀が戦災の瓦礫処理で埋め立てられて生まれた。それから45年の歳月が流れた平成25年3月31日、地下街は閉鎖され、埋め立て工事が始まった。
三原橋地下街は学生時代からの20代、随分と通った。狭いながらも映画館が3館あった。ビンボーだった青春時代は、和洋の名作・ヒット作が周回遅れとはいえ、格安で見られたからだ。また、小料理とは名ばかりの一杯呑み屋もあった。若い時代には格好の空間だったのが、三原橋地下街だった。
もっとも銀座通りそのものも、いまでは多くの海外一流ブランドが建ち並んでいる。行き交う人も含めて馴染んでいた昭和の時代の銀座通りとは別物になったような観もする。

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2023/05/22
新刊発売【高崎線と沿線
2023/05/18
新刊発売【鐵道・文化漫遊記抄 ≪下巻≫